40代後半〜50代にかけて迎える更年期は、女性ホルモンの分泌が急激に変化する時期です。そのため「不正出血」に悩む方も少なくありません。
私自身もコロナ罹患後に不正出血を経験し、不安な思いで婦人科を受診しました。
今回は、更年期に起こりやすい不正出血の原因を整理し、どんなときに受診すべきかをまとめます。
更年期に不正出血が起こりやすい理由
更年期には女性ホルモン(特にエストロゲン)の分泌が不安定になります。そのため排卵が起こらない「無排卵周期」が増え、子宮内膜が不規則に剥がれて出血が起こることがあります。
この出血は必ずしも病気とは限りませんが、閉経前後の不正出血は見逃してはいけないサインでもあります。
更年期の不正出血によくある原因
1. ホルモンバランスの乱れ
- 排卵がないため子宮内膜が厚くなりすぎ、突然出血することがある
- 生理周期が短くなったり、逆に長く空いたりする
2. 子宮筋腫や子宮腺筋症
- 子宮にできた良性腫瘍(子宮筋腫)や子宮内膜が子宮筋層に入り込む腺筋症は、更年期でも出血の原因になります
- 貧血や下腹部の重さを伴うことも
3. 子宮内膜ポリープ
- 子宮内膜にできるポリープが出血を引き起こす
- 性交後や少量の出血が続く場合は注意
4. 子宮体がん・子宮頸がん
- 閉経後の不正出血は特に要注意
- 「少しの出血だから大丈夫」と思わず、早めの検査が必要
5. 薬の影響
- 更年期症状の治療でホルモン補充療法をしている場合、副作用で不正出血が起こることもあります
受診の目安
次のような症状がある場合は、すぐに婦人科を受診しましょう。
- 閉経後に出血があった
- 出血が長く続く、量が多い
- 強い下腹部痛や貧血症状を伴う
- 性交後に出血する
まとめ
更年期の不正出血は「ホルモンバランスの乱れ」が原因であることも多いですが、子宮筋腫や子宮がんなど重大な病気のサインである可能性もあります。
私のように「コロナ感染後」というきっかけで体の変化に気づく人もいるかもしれません。
不正出血は「更年期だから仕方ない」と放置せず、まずは婦人科で相談することが安心につながります。
近くの専門医を調べたい場合は?
日本女性医学学会のホームページ内で、専門医が在籍している病院やクリニック名、医師名を都道府県別に見ることができます。参考にしてみてください。